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直流電流センサ技術情報

ホール式電流センサの動作原理


(1)オープンループタイプ

オープンループタイプ
被測定電線に流れている電流Ⅰによって発生した磁界をホール素子で直接検出します。 コアのギャップ内に配置されたホール素子により、入力電流Ⅰによって発生した磁界を検出し電圧に変換します。 ホール素子の出力が小さいため後段のアンプで電圧増幅し出力します。

(2)クローズドループタイプ

クローズドループタイプ
入力電流(Ⅰ)よって発生した磁界が常にゼロになるように2次巻線にフィードバック電流を流す方式です。 コアのギャップ内にホール素子が配置され、コアの周囲には2次巻線(Nターン)が巻かれています。 フィードバック回路はホール素子の出力が常にゼロになるように2次巻線にフィードバック電流(I/N)を流し、入力電流によって発生した磁界を打ち消します。 このフィードバック電流を負担抵抗(RL) で電圧に変換することにより、入力電流に比例した電圧を得ることができます。

特徴

・広範囲で非常に高い精度を実現します。
・直線性、温度特性が良好である。
・外部磁界の影響を受けにくい。
・出力ノイズが非常に少ない。


フラックスゲート式電流センサの動作原理


(1)オープンループタイプ(DC専用)

オープンループタイプ(DC専用)
方形波発生器によって励磁された励磁コイルに直流電流(DCI)を流すと直流磁界を検出し電圧に変換します。出力が小さいため、後段のアンプで電圧増幅しフィルターを通して直流電圧成分を出力します。

特徴

・直流の微少電流を検出できます。
・励磁電流を最適値に設定することで着磁が少ない直流センサを実現します。


(2)クローズドループタイプ

クローズドループタイプ
入力電流Ⅰによって発生した磁界がゼロになるように2次巻線に帰還電流を流すクローズドループ型フラックスゲート方式です。 この方式は電流母線を囲むように配置されたコアの一部にホール素子の代わりに磁気プローブコイルを配置するとともに、入力電流Iによって発生した磁界を打ち消すように2次巻線(Nターン)が巻かれています。 フィードバック回路は磁気プローブコイルの出力が常にゼロになるように2次巻線に帰還電流(I/N)を流しますので、この帰還電流を内部負担抵抗(RL)で電圧に変換することにより被検出電流に比例した出力を得ることができます。

特徴

・温度特性が非常に良い
・高速応答、広帯域
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